健康診断などで、コレステロールが高いと言われても、特に今、どうこうといった症状もなく、ついついそのままにしてしまうというのがコレステロールではないでしょうか。

また、逆にコレステロールはすべて悪者であるというような誤解をしている人もいます。

コレステロールは、悪者のように言われますが、細胞の膜の原料であったり、ホルモンの材料だったりという一面もあり、体にとって必要な物です。
しかし、やはりコレステロールが多過ぎると、動脈硬化の原因にもなってしまいます。

よく、コレステロールというと、善玉・悪玉という言われ方がされます。
善玉コレステロールは、いわゆるHDLコレステロール、悪玉コレステロールは、LDLコレステロールになります。

そして、テレビの『主治医が見つかる診療所』でも放送されていたとおり、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比である「LH比(LDLコレステロール/HDLコレステロール)」が重要であると言われています。

それでは、LH比はどれぐらいがいいのかというと、2.0以下が基準値で、それ以上になると動脈硬化が起こりやすくなって、5以上になると、心筋梗塞などのリスクが急増するとしています。
ちなみに、LDLコレステロール=総コレステロールー(HDLコレステロール+0.2×中性脂肪)

コレステロールをコントロールする意義

LDLコレステロールを下げることは、動脈硬化のリスクを下げることにつながります。
さらに、HDLの値が高くなればなるほど、動脈硬化性疾患になるリスクが少なくなることが、今までの研究の中で証明されています。

ある論文では、次のような結論を出しています。
DLコレステロールを50mg/dL下げると、心臓病の危険性が約30%減少する。 HDLコレステロールを3mg/dL上げると、心臓病の危険性が約10%減少する。
参考:Cholesterol Treatment Trialists' Collaborators : Lancet 2005; 366  循環器科 2001; 50: 391

コレステロールは、薬でコントロールしてしまえば簡単?

コレステロールをコントロールするには、実際に、LDLコレステロールを下げる薬、HDLコレステロールを上げる薬があるので、それらの薬を飲めばそれでいいじゃないかと考えがちですが、本来は、食事と運動でコントロールするのが理想であり、食事や運動でコントr-ルできない人、どうしてもコレステロールが食事や運動だけでは下がらない人などに対して、薬での治療が考えられます。

食事については、カロリーを減らして食物繊維を増やしていきます。もちろん、コレステロールが多いもの、動物性脂肪が多いものはできるだけ控えるようにします。

運動も、早歩きや水中歩行といった軽い運動を毎日30分も目標に行うと良いでしょう。どうしても毎日時間がとれないという人は、週に3回、その代わり1回60分以上運動するよう心がけると良いでしょう。

 カテゴリ

 タグ