暖房で注意しないといけないこと

 

現在は、いろいろな暖房器具が開発され、エアコンの性能も昔に比べはるかに高性能になっています。


温度設定から、風の強さや向きはもちろん、タイマーや最近ではマイナスイオンが出てきたりするものもあります。


しかし、どんなに性能に優れたが暖房器具を使ったとしても、暖かい空気は上昇し、下の方は寒いままというようになってしまうのが自然の摂理。いわゆる底冷えというやつですが、最近では部屋の中の空気をうまく対流させてくれる暖房器具も出てきています。

 

しかし、部屋の中でエアコンが設定されている位置は、だいたい高い位置になっています。夏は冷房として使うため、冷気を下に降ろしやすいということから、たいていエアコンは部屋の高い位置に設定されます。


冷房の場合は効率的なのですが、暖房ということを考えると部屋の上の方への設置は効率的ともいえません。

 

日本には昔から火鉢や暖炉、あんか、ゆたんぽ、こたつ、そして最近では床暖房と、床や手足の末端を暖めるものもたくさんあります。血液の流れが滞りやすい手足の先を暖めてあげることにより末梢血管が拡がり血流が良くなっていきます。

 

頭寒足熱

 

暖めるということで考えると、日本には古来より「頭寒足熱」という言葉があります。

この「頭寒足熱」は、夏目漱石の「吾輩は猫である」でも「頭寒足熱は延命息災の徴と傷寒論にも出ているとおり…」という形で出てきています。漢方で傷寒論も出てきていますが、夏目漱石の作品の中にでてくるこういった言葉は、なかなか趣があります。

 

「頭寒足熱」の意味は、読んで字のごとく、頭部を冷たく冷やし、足部を暖かくすることにほかなりません。


「頭寒足熱」の代表的なものが、足湯や下半身浴になるのかもしれません。足末梢の血行が良くなり、体全体が温まっていき、体のすみずみまで酸素や栄養が行きわたるようになり、老廃物の除去もスムーズになっていきます。

 

自宅でもできる簡単足湯

 

まず足湯をはじめる前にやっておきたいことがあります。
それは十分な水分補給です。足湯で温まると汗がでたりして水分が失われていくから、その分をあらかじめ補給しておくのです。

用意するものは、バケツ又は風呂おけあるいはボールです。
この中に、おおよそ体温より少し低めの35℃に温めたお湯をいれておきます。

そこに足を浸します。そして熱いお湯を少しずつ足していきます。時間にして15分、少しずつ熱いお湯を足していき、40℃~42℃になるように調整していきます。


そして15分経過後は、そのままさらに5分間、足を浸したままにしておきます。

 

そして、ここが一番肝心なのですが、しっかりと完全に足を拭き、よく乾かします。

この拭き取りや乾かしが不十分だと、せっかく温めた足から気化熱が奪われてしまい、逆にさらに体を冷やしてしまうことにもつながりかねません。
できれば、足を少し高くして横になりリラックスすると良いでしょう。

足に怪我をしている人、静脈瘤などの疾患に悩む人は、専門医に事前に相談するようにしましょう。

 カテゴリ

 タグ