冬は乾燥の季節。
風が冷たいだけでなく、空気が乾燥しているのでどうしても肌もカサカサになりがちです。

な~んだ、肌の乾燥か・・・ なんて甘くみてはいけません。たかが肌の乾燥、されど肌の乾燥です。
肌の乾燥が悪化してくると、肌の表面がひび割れたり、かゆくなってきたりすることもあります。

それでも若い時であれば、そんなことはあまり感じなかったかもしれませんが、歳っともに肌の水分量も減り、肌が荒れやすくなったと感じる人も多いのではないかと思います。

●保湿の3因子とは

皮膚は、簡単に言うと、一番外側にありバリア機能を果たしている表皮があります。そしてその下には、コラーゲン等の成分でできていて肌の弾力を維持している真皮があります。さらに皮下脂肪等がある皮下組織という3層で構成されています。

そして、乾燥肌ということで考えると、表皮が一番重要で、その中でも皮膚が外気に触れている一番外側の部分である角質層が重要な役割を果たしています。
この角質層、なんと顔ではたったの20ミクロンほどしかありません。

そしてこの薄い角質層は約20%の水分を含んでいますが、この水分を維持する働きをもったものが保湿因子と呼ばれています。この保湿因子と呼ばれるものの代表選手は3つあり、保湿の3因子とも言われています。

保湿の3因子と言えば、化粧を良くする女性はもちろん、ちょっと肌のことはよく知っているという男性にはおなじみかもしれませんが、セラミド(角質細胞間脂質)、NMF(天然保湿因子 : MNF(ナチュラル・モイスチャライジング・ファクター)、皮脂膜の3つになります。

●乾燥肌のカギをにぎるセラミド

そしてこの3因子がお互いに協力しあって、肌の水分を維持しています。
どのぐらいのウエイトがあるのかというと、セラミドが65~75%、NMFが20%、皮脂膜は5%以下であると言われています。つまり乾燥肌になるかどうかについて重要なカギを握っているのは、セラミドということになります。

ところがセラミドは、一生涯で一番多い時期が赤ちゃんのときです。そして、それ以降はずっと減少の一途をたどっていきます。ちょうど緩やかな坂道を静かに下へ下へと降りていくような感じです。

テレビドラマなどを見ていると、年配の役者さんが、指をなめながら書類をめくっているシーンがあります。よく考えてみると若いころはそんなことはありません。
それだけ、年を取ると肌が乾燥しているということを表した絶妙な演出と言えなくもないでしょう。

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