脳は、他の臓器と違い、有害物質を取り込まないようにBBBというものがあります。
BBBって、別に下痢をしているわけでもなければ、パチンコのスロットの大当たりでもありません。血液脳関門(blood-brain barrier, BBB)のことで、血液と脳の組織液との間の物質交換を制限する機構である。
この関門は、脳内の毛細血管内皮細胞の間隔が極めて狭い構想による物理的な障壁になっていて、加えて中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能が関与しています。脳は脳関門を通過できるグルコースをエネルギー源とします。頭をよく使う人は糖を消費するとか言われるのは、こういったことから脳の栄養源として糖が大切と言われています。
脳がいかにエネルギーを使うかということは、脳の重量が全体重の2%程度なのに対し、脳のエネルギーの消費量は全身の約20%に対し、そのエネルギー源のほとんどがブドウ糖と酸素になっています。従って脳は多くの酸素を消費し、それに伴い活性酸素も生じやすいことが容易に想像できます。
そういったことで、まず脳のエネルギーといったところでは、グルコースは非常に大切な成分になります。そして、脳が活動していくにあたり、神経伝達物質が必要になってきますが、その主な原料はアミノ酸になっていますので、たんぱく質も欠かせません。そしてグルコースやたんぱく質を上手く利用するためにビタミンやミネラルが必要です。特にビタミンB群のビタミンB6、ビタミンB12、葉酸は神経ビタミンとも言われています。アミノ酸の1種のホモシステインは、動脈硬化やアルツハイマー病の原因因子とも言われていますが、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸は、このホモシステインの代謝異常を防ぐ働きも持っています。活性酸素は、脳血管にダメージを与えることを考えると、抗酸化物質も摂って起きたいところで、野菜や果物に含まれる色素成分のカロテノイドや、ビタミンC・Eなどが有用です。
さらに人間の脳の構成を見てみると、なんと約50%が脂肪でできています。海馬やシナプスには特に多価不飽和脂肪酸であるDHAが多く含まれています。DHAはアルツハイマー病を改善するという臨床報告もあるほか、DHAやEPAは脳の脳血管関門を通過し、EPAは脳内で酵素によってDHAに転換されると考えられています。多価不飽和脂肪酸には肉や植物油に多いn-6系統(リノール酸、アラキドン酸など)と、魚に多いn-3系統(α-リノレン酸、EPA、DHAなど)があります。いずれも細胞膜の材料になりますが、脳ではn-6系統よりもn-3系統の脂肪が多く必要とされています。さらにn-3系統の食品は、魚や一部の植物油に限られています。♪魚、魚、魚~ 魚を食べると~ 頭、頭、頭~ 頭が良くなる~という歌がありましたが、まさに魚油に多く含まれているDHAやEPAは健脳食と言えるでしょう。

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