阪急阪神ホテルズが、運営する4都府県にある8ホテルと1事業部の計23店舗でメニュー表示と異なる食材を使用していました。
「鮮魚のムニエル」⇒冷凍保存した魚を使う。
「霧島ポーク」⇒仕入れ業者が別の産地の豚肉を納品。
信州そば⇒信州産ではない。
沖縄まーさん豚⇒沖縄産豚ではない
ホテル菜園の無農薬サラダ⇒ホテル以外の(無農薬ではない)野菜
柔らか牛肉の鉄板焼き⇒牛脂注入牛肉
サイコロステーキ⇒牛脂注入牛肉
「九条ねぎ」⇒一般的な青ネギなどを使用。
「手捏(ご)ね煮込みハンバーグ定食」⇒既製品を提供。
芝海老(えび)⇒安価なバナメイエビを使用。
「レッドキャビア」⇒「トビウオの卵」を使用

ひどいものですが、景表法違反のおそれありと報道されています。
少なくとも、完全なるウソになる九条ネギ、芝エビ、レッドキャビアについては、言い訳のしようもないウソで、明らかに景表法でいう優良誤認にあたります。
こんなものは、認識不足だったというが、食品衛生法だの景表法だのを勉強する以前の問題だと思います。
とにかく、ウソはいけないという基本的な倫理観が欠如していたとしか言えません。

今回は、阪急阪神ホテルズですが、ブランド競争をしている他のホテルでも、同じことが行われているのではないかと思ってしまいます。

日本人は特にブランドに弱い国民だと思いますが、何を使っていようが本当にうまいものはうまいし、まずいものはまずい。
そもそも、別のものを食べさせられていても気が付かないで、グルメぶったり通ぶったりしてるのも、チャンチャラおかしい話です。
高級貴族ぶってワインを飲み何とか産の○○○年の○○○○○だねなんていっている人をみると、本当にわかっているなだろうかと疑問を持ってしまう。

それにしても、最近こういったことが日本で増えてきています。
ここ十数年、日本人の質がめっきりと落ちてしまったような気がします。
昔の日本人は、損して得取れみたいなところがあり、損をしてまでブランドを守り、お客様との『信頼』というものを大切にしてきました。
この阪急阪神ホテルズもそうですが、外資が入ってきています。
ところが外資が入ってきて、合理的利益追求主義が入ってきて、儲からないことはやらない、あるのは常に儲けのみ、すぐに結果をだせないヤツは去れみたいな感じになってきた。まったく欧米文化が日本文化の良いところをみんな潰していってしまっているような気がします。

もっとも、JR.北海道もいろいろと不祥事が続いていますが、外資だけのせいではないかもしれません。
とにかく、結果を急ぐ風潮、徹底的な合理主義を図る風潮で、安全性や信頼といったものがなおざりにない、日本の持っていた良さが失われ、日本人の質自体が低下してしまったのかもしれません。

一番気になったのが、阪急阪神ホテルズの社長の会見だ。
冒頭でいちおう形式的に頭を下げ、申し訳ありませんでしたと言ってはいたが、記者の質問に関して、偽装ではなく社員のミスであることを強調していた。
消費者に対して、心より謝罪するという場面はなかった。何のための謝罪会見なんだろうか、これでは言い訳会見である。
社員をこきつかい、プレッシャーをかけ、何か問題が起こると、消費者に謝罪するどころか下っ端の社員のミスのせいにして言い訳に終始している。しかもすごく不機嫌そうな顔で、なんで俺がこんなところで会見して説明しなくちゃならないんだよ、他のホテルだってやってるじゃないかと言わんばかりの不愉快な顔をしながら・・・
とても経営者の器ではない。こんなヤツが社長をやってるからロクなことはないんだなと思ってしまった。

やくみつるさんが、「レッドキャビア風トビウオの卵料理」、「一流ホテルでエキナカの味が楽しめます」などのキャッチで料理を提供したらどうかと皮肉たっぷりのコメントをしていたが、これには笑ってしまった。

欧米の悪影響を受けたせいか、いつから日本人は、損しても客との信頼を守るという奥ゆかしくすばらしい考えから、人を騙してまで儲け第一有線という考えになってしまったのか、なんかとてもさびしい感じがします。「レッドキャビア」⇒「トビウオの卵」を使用。






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