水虫の原因菌は真菌の一種である白癬菌が寄生して、体力が落ちてきたり抵抗力が弱くなってくると増殖し、痒みなどの症状がでてきます。
細菌や真菌と共生している人間
そもそも、私たち人間の体は、多くの細菌・真菌と共生しています。腸内細菌しかり、口内常在菌と言われるように食べ物が入ってくる入り口の口腔内からして細菌を飼っているようなものです。
真菌についても、わたしたちの体のあちこちに生息していて、その中でも足に多くいます。
米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)のジュリー セグレ氏によると、健康な人の足でも、80~100種類もの真菌が生息しています。
「う~ん、そんなにいるのか、なんか”しんきん感”でてきたな~」
なんて、駄洒落を言っている場合ではありません。
頭、首の後ろ、胴体、背中、耳の内側や後ろに関しては、わずか2~10種類の真菌しか生息していなかったのに比べると、足は目立って多くなっています。
白癬菌は足が大好き
白癬菌を含む真菌は、足に多くの種類が存在するとのことですが、なぜ足に好んで生息するのでしょうか。
別に白癬菌ちゃんが、重力に逆らって体の上の方へ上ってくるのが面倒くさいからというわけではありません。
靴下を脱ぐと、足がジメジメと湿っていたりすると思いますが、このジメジメとした環境が白癬菌は大好きなのです。 夏の靴の中の湿度は95%にも達しますので、まさに白癬菌が大好きな環境と言えるでしょう。
白癬菌が元気になる環境とは
それでは、白癬菌が元気に活発になる条件というのはどうなのでしょうか。
それは、湿度が70%、温度が15℃以上です。
まさに梅雨から蒸し暑い夏にかけての時期は、水虫の症状が出てきやすい時期なのです。
水虫を防ぐ方法
清潔と乾燥
水虫はジメジメとした環境で活発になりますので、清潔と乾燥が水虫を防ぐ基本になります。
風呂やシャワーをこまめに利用して、体全体を石けんでしっかり洗い、その後しっかりと乾かすことが大切です。
通気性の良い清潔な靴・靴下
水虫はジメジメとした足に症状が出やすいのですが、通気性の悪い靴や靴下は水虫を悪化させます。
靴下は、履き古すと水虫菌の温床にもなるので、しっかりと洗って毎日履き替えるようにします。
部屋の掃除
水虫になると皮膚が剥離してはがれやすくなりますが、そのはがれた角質にいる白癬菌は感染力を持っています。
感染を防ぐということで部屋の掃除は有効です。
足ふきマットは使わない
浴室や水回りの部分には、足が濡れることもあるので足ふきマットを置くこともあると思いますが、足ふきマットは白癬菌により汚染されやすくなります。適温でジメジメと湿気のある足ふきマットは水虫菌の温床になりかねません。
特に家族に水虫の人がいる場合は、移してしまう可能性があるので、足ふきマットやタオル、爪切り、スリッパなどは共用せずに個人専用のものを用意したほうが良いでしょう。
銭湯やサウナでは素足を避ける
先頭やサウナでは、多くの人が共同で利用します。できればサンダルを履くなどして素足でいることを避けたほうが良いでしょう。
そこまでできなくても、共同施設にある足ふきマットなどは使用を避けるようにします。
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